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2009.10.20(Tue)

【雑誌レビュー】COURRiER Japon(クーリエ・ジャポン) 11月号

先日参加した「R+(レビュープラス)」主催のイベントで、古賀編集長から直々にいただいた『COURRiER Japon 11月号』。発売日前にいただいたというのに、結局、レビューは〆切ギリギリになってしまいました。スミマセン!

COURRiER Japon(クーリエ・ジャポン) 2009/10/10発売号 (11月号)

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■メイン特集「坂本龍一責任編集 森と地球の未来」
環境問題への各国の取り組み事例がさまざまな視点から紹介されていました。印象深かったのは、人口問題に関する記事「すでに20億人が定員オーバー! 人口増こそ最大の環境問題だ」。人口問題は、宗教や人権問題といった難しい要素を含むため、環境保護団体もあまり多くを語らないテーマ。現在は、「環境問題は人口数ではなく、人間の生き方にある」というのが主流の考え方ですが、それだけでは済まされないフェーズにある、ということが綴られています。

ある試算では、現在の消費率では、世界が養える人口はわずか50億人なのだそう。現時点で、すでに20億人の人口過多状態。国連によると、出生率がこのまま下がらないと、2050年には、地球上の人口が120億人になることが予想されていて、現実的に地球がこれだけの人間を養うことができるのだろうか、という問題に、近い将来直面するのは必至だそう。私のまわりには、「将来の環境のことを考えると、自分が生きていけるかどうかも不安な時代になるのに、恐ろしくて子どもなんて産めない!」という意見の人もいるくらいなので、人口問題は深刻なことはわかっていたけれども、ここまでとは正直認識していませんでした。

日本国内では少子化対策が大きな課題となっていますが、グローバルな視点でみると、人口抑制政策に真剣に取り組まなければならないという現実。さらに、
「日本人が出す二酸化炭素は平均年間約10tなのに対し、インド人は1t。ライフスタイル違いによって、人間が惑星に与えるインパクトは10倍も違ってくる」
という話を聞くと、日本はどの方向に向かっていくのが正しいのだろうか、というのがわからなくなってしまいそうです。

「人口が90億人で消費が1の地球。もしくは、人口が1億人で消費が9の地球。どちらを選ぶのかを早急に決める必要がある」という筆者の発言には、考えさせられるものがありました。


今回の特集を読んだ雑感として……。
各国の最新事例を知ることができたのはおもしろかったのですが、一方で、なんとなく見聞きしていた内容もあり、もうちょっとインパクトが欲しかったなあと感じてしまったのも事実です。「地球の気温が4℃上がったら」という切り口の記事も、最新の数値データを取り扱っているとは思うのですが、『不都合な真実』で映像を通して受けたインパクトがあまりにも衝撃的だったので、今回の記事では、あまり新しい感はなかったかも。冒頭にもあるように、「今一度考えてみよう」というスタンスだからいいのかな。個人的には、以前こちらで読んで意外とおもしろかった最新の取り組みとか、今、環境問題を取り上げるならではの新しいニュースがもう少しあったらうれしかったなあと思いました。
でも、逆にいうと、それだけ環境への意識、配慮というのが、だいぶ身近なものになってきたという喜ばしい証拠なのかもしれませんね。

その他、おもしろかった記事を紹介。

■芸大卒、女性アーティストで「ホームレス」という生き方を選んだ女性のインタビュー
東京芸大卒という肩書きを持ちながら、2003年から上野公園のテント村で生活をスタートした市村美佐子さんの話。ホームレス生活をする女性と他の人々との架け橋になりたいと、定期的にお茶会を開いたり、生理用布ナプキンのブランドを立ち上げたり、精力的に活動しているそう。
「ホームレスだからといって、不幸で絶望の底にあるわけではない。家庭とか給料といった基準とは異なる価値基準がある」。“ホームレス生活を通じて、人間らしい豊かさを見いだした”という話には、衝撃だった。まねできなそうだけど、その強さ、たくましさにリスペクト。

■越境者的ニッポン〜再度のりピー・押尾事件について考えてみた
のりピー事件と押尾事件の報道量の落差の裏にある、日本のマスコミのあり方、ジャーナリズムとは?について考察された内容。私も、もやもやしながら報道を観ていた一人なので、そのタイトルについ飛びついてしまった。「警察・検察からの意図的なリークが止まると、報道をやめてしまうのが日本のテレビ、大手新聞の顕著な性格。日本の報道機関は、権力によっていいように操作されている」という批判はなるほど〜と思ったけど。もう一歩、踏み込んでほしかったな〜という気もした。

■“ゼロ・カロリー”食品は本当にダイエットに効果的なのか?
日本でも人口甘味料を使ったゼロがブームですが、「人は、カロリーのある甘い飲料とカロリーのない甘い飲料を意識的に区別できないが、脳は区別している」という研究結果が発表されたとか。さらに、「食事前に人工甘味料入りの飲み物を飲むと、食欲が増進されることがある」という研究結果もあるそう。脳がだまされないかぎり、結局、体はほかのものからカロリーを摂取することになるのだそう。ダイエットにおける効果を期待するなら、ゼロ・カロリー飲料をではなく、少し砂糖を配合した低カロリー飲料を飲むのがよさそう、とのこと。人工甘味料は元々好きじゃないけど、何かの折には気をつけてみよう。

そのほか、「世界が採点する“HATOYAMA”」もおもしろかったし、今号も、非常に読み応えありました! 他のレビュアーの方のエントリーを読みながら、気になる記事があったらまた雑誌を読み返してみたいと思います。

※本誌は「R+(レビュープラス)」さん、講談社さんより献本いただきました。ありがとうございました!


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